入社後、機能性薄膜を使用した磁気センサの開発に携わりました。当時社内には磁気センサの実績がなかったのでゼロベースからのスタート。大学や研究機関を訪ね、専門家の指導を受けながら知見を重ね、開発を進めていきました。
平行して磁気センサの技術を応用した電流センサの開発にも着手しました。
電流センサの市場は大きく、主にメガソーラー(大規模太陽光発電)のストリング監視システムとして、電流値をリアルタイムでモニタリングすることができ、近年需要が急増しています。最近では弊社の電流センサが新聞発表され、確実に量産化が進んでいます。自分が関わった製品が世の中に流通すること、そして社会の役に立つことが何よりうれしいです。
開発の仕事は地道で根気のいる仕事。悩み、苦しむこともありますが、大事なのは何が良く何が悪かったのか、 失敗の原因を突き止めて次に生かすことだと思います。幸い、当社にはアドバイスやヒントを与えてくれる優秀な先輩がいて、最先端の設備も揃っています。そんな恵まれた環境にとても満足しています。
そして開発者には専門知識だけでなく、斬新な発想力も必要。そのため常に最新情報を入手するようにしています。 業界ニュースを読んだり、家電量販店で何が売れているのか、新製品にどんな機能が加わったのかをチェックしたり…。身の回りのもの全てに好奇心をもって見るよう心がけています。そうやって蓄積したスキルを次の開発に生かし、 会社の収益に貢献できる人材になりたいと思っています。
現在、愛知県を中心とした東海エリアの営業窓口業務を担当。主に車載メーカーなどの取引フォローと新規取引の開拓を行っています。
営業職は会社の顔です。お客様に与える印象はそのまま会社の印象になるので、常に責任感と緊張感をもって仕事に臨んでいます。お客様にとって何が必要なのか、何が最適なのかを考え、知識と経験、体力のすべてを使って提案し、様々な交渉を経てようやく受注が決まった時は達成感を感じます。また、5年先、10年先の自動車に搭載される部品も提案しています。「未来の自動車」に関わる仕事をしているという自負も、仕事のやり甲斐につながっていると思います。
愛知県は大手自動車メーカーのお膝元ということもあって、多種多様な自動車部品メーカーが集積しています。サプライヤーに求められる品質は非常に厳しいものですが、この地域にはメーカーとサプライヤーが共に協力して品質改善を行う姿勢が根づいており、それを遂行するシステムも構築されています。そんな環境で働けることにも満足しています。
これからもお客様のニーズをしっかりと汲み取り、当社の製品を提案しながら社会全体に良い影響を与えられる仕事をしていきたいです。
現在、当社が構築してきたシリコンマイクロマシニング技術を応用し、微小荷重を高精度検出するフォースセンサを開発しています。フォースセンサは主にスマホやタブレットなど、モバイル機器のスタイラスペンに内蔵される部品。微妙な筆圧を検知しスムーズな操作性を保持したまま、いかに小型化できるかが開発の狙いです。
フォースセンサの需要は家電や医療機器など幅広いジャンルに広がっていて、近年は海外からのオファーも増えています。海外のクライアントとは直接面 会できないケースもあります。そんな場合は、上司が収集してきた情報を元に 「どんな用途で使いたいのか」「どんな機能を付加したいのか」など、要望を精査し、突き詰めながら設計に落とし込んでいきます。新しい提案が採用された時は、大きな達成感を感じます。
現在、当社では若い技術者が部署異動することで互いの経験値を生かしたり、協力関係を構築したりする「ジョブローテーション」を実施しています。私もこの制度で4年前、アドバンストデバイス開発本部から高周波部品事業本部(現在の センサ&ピエゾ事業本部 )に異動しました。以前は基礎研究に近い開発でしたが、今は製造を大前提とした開発なので原価に対する意識が高まりました。幅広い視点を持ち、モチベーションをアップさせる意味でも有意義な制度だと思います。また、通信教育や資格の取得も推奨していて、 自分は近いうちに電子回路の設計に関する講座を受講する予定です。
これからも一歩先の提案ができる開発者をめざして努力を重ねていきたいと思っています。